アメリカ人のベテラン女性教師マーガレット・へインズ・ヤマグチが英語のレッスンを通してお子様の想像力と思考力を養い、世界へ羽ばたく、個性豊かなエリートに育つお手伝いをします。
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2011/02/27 (Sun)
◎[母音]いよいよ実際の発音の出し方に入ろうと思う。その前に(と書くと、「またー」というような声が聞こえて来るような気がするが、年寄りは無駄話をする時が至福の瞬間なのだ。私はもうすぐ71歳になる。) 同じ「ア」といっても、フランス語の「ア」(例えば、ノートブックを意味する「カイエ」(cahier)とアメリカ語の「車」を意味する car の「ア」の音は全然違う音だ。日本語の「ア」の音が横から見た顔の口の中で、真ん中辺りで発音されているとすると、フランス語の「ア」は口の前の方で(即ち、歯に近い方で)発音されているし、米語の「ア」は後方、ほとんど喉で発音されている。しかしわれわれ日本人には、フランス語の音の体系も、米語の音の体系も持ち合わせていないから、日本語の音の体系の中に置き換えて、日本語の「ア」で代用する。だから英語はカタカナ英語から脱却できない。まず肝に銘ずるべきは、外国語(米語は特に)の発音で日本語と同じものは絶対にないということだ。(実はスペイン語などには本当は似たものがあることはあるが・・・)
(1) bad, apple, rat, canon, cat などの「ア」。
 実はこの「ア」の音にもかなり幅の広いヴァリエーションがある。NYのウインター・ガーデンやロンドンのドルーリー・レインでミュージカルの「キャッツ」を見たことがある人はそれぞれの猫ちゃんがみんな少しづつ異なる「キャッツ」の発音をしていたのに気づいたかも知れない。因みに「キャッツ」の原題は Old Possum's Book of Practical Cats と言い、アメリカのド田舎、中南部ミズーリー州セントルイスに生まれ、イギリスに帰化した T.S.エリオット(T.S.Eliot)という詩人が書いたものだ。原題の意味は何かと考えてもちょっと分らない。直訳すると「実践的猫に関する年寄りの袋ねずみが書いた本」ということになる。エリオット自身本当に何を意味するのか分っていたのだろうか。もうすこし人類の言語の範囲内で解釈するなら、エリオットは自分の愛称を「袋ねずみ君」(Old Possum)と呼んでいたから、この本は彼の実践的猫談義なのかも知れない。出てくる猫ちゃんたちも、寓意的猫ちゃん(allegorical cat)、隠喩的猫ちゃん(metaphorical cat)、懐疑的猫ちゃん(skeptical cat)、消化不良の猫ちゃん(dyspeptical cat)と普通の頭では訳が分らない。しかしワーズワースなどロマン派の詩人の「湖のまわりを歩いていたらぱっと美しい黄水仙(ラッパ水仙だったか)の大群を見て感動した。この美しい幼子の純真な心よ、いつまでも」などというクサイ感傷よりも、このエリオットの訳の分らぬ言語エネルギーがこれまたたまらない。
●米音のこの「ア」の出し方は、「エ」と「ア」を一息に出す。口を薄く開けて、自分のあごが蛇のあごになったような感じでエとアをいっぺんに出す。だから bad は「ベアッド」、bat は「ベアット」、apple は「エァポー」と一息(1音節)で出す。あまり「ャ」を入れるのは控えた方が良い。TVのcanonの広告で、 われわれ日本人の耳には「キャノン」と聞こえるが、実際の音は「ケァヌン」と言っている。練習としては、エとァを1音で出しながら、次のものを発音してみると良い。
●bat, rat, gas 「ギャス」と言わずに「ゲァス」と言う気持ちで、can,
これも「キャン」ではなく「ケァン」と言う気持ちで、hat, man, add, bad, nap, laugh(米音)、rabbit, bath(米音)、apple など。
 [アメリカン・ハウス英語教室 顧問 山口 隆一(文責)]
アメリカン・ハウス英語教室 マーガレット ヘインズ ヤマグチ
   2011.02.27
   http://americanhouse@aikotoba.jp
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