アメリカ人のベテラン女性教師マーガレット・へインズ・ヤマグチが英語のレッスンを通してお子様の想像力と思考力を養い、世界へ羽ばたく、個性豊かなエリートに育つお手伝いをします。
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2014/02/28 (Fri)
シェイクスピアの作品『マクベス』の主人公マクベスは魔女の予言に振り回され、王を殺して王位につくが、最終的には殺され、王位を奪われる。(夫に王殺しをそそのかし、その結果、発狂するマクベス夫人の話もよく知られている。)王位にありながら情勢がだんだん劣勢になってきたマクベスは魔女たちを訪れ、自分の将来を聞き出そうとする。魔女たちは、「ファイフの領主(マクダフ)に気をつけろ!」、「バーナムの森が動くことがない限り、お前は殺されない!」、「お前は、 女から生まれたものには殺されない!」と告げる。作品の事実としては、敵の兵士たちが小枝をまとって行進したために、バーナムの森は動く。そしてマクベスはマクダフに殺される。ここで疑問が残る。マクダフは女から生まれた人間ではないのか?魔女は嘘をついたのか? 英語の原文では、魔女は嘘をついていないし、マクダフは女から生まれていない。なぜそんなことが成り立つかというと、「生まれる」というのは、英語では受動態(即ち「be動詞+過去分詞」でできている「受身」)だからである。英語で「私は2001年3月1日に生まれました。」"I was born on March 1, 2001."  というのは受身形なのだ。("born" は "bear" の過去分詞) マクダフは言う。 "Macduff was from his mother's womb Untimely ripp'd." 「おれは月足らずで母親の腹から搔き出されたのだ。」 つまり、「生んでもらったのではない」ということだ。
 英語の表現では受身形になるのに、日本語では受身形にならないものがいくつか、というよりかなりある。良く知られているのが、「驚く」。英語では "I was surprised to see him there." (彼があんなところにいるのを見て驚いた。) つまり英語では「驚かされる」という受身形が使われている。同様に、「嬉しい」は "I'm pleased to meet you" 「はじめてお目にかかってわたしは喜ばされている」。「うんざりしている」は "I'm bored." 。 「わくわくしている」は "I'm excited."  。「恥ずかしい」は "be embarrassed"、「感動した」"be impressed" or "be moved" 。「あのブルドッグにはビビった。」"I was intimidated by the bulldog."。
 このように英語表現の「驚かされた」は自分が驚いたのは「驚かせた」他人の責任?と言わんばかり。日本語表現の「驚いた」はとにかく自分の責任?ということなのでしょうか?  「今日のブログはおもしろかった?」と聞かれて、「まあまあおもしろかったよ!」と英語で答えると、 "I'm kind of interested."  つまり「私はまあまあオモシロガラサレタ。」という受身形になりますネ。
(この稿はアメリカン・ハウス英語教室の顧問・山口 隆一が書いた。)
               2024.02.28
                  アメリカン・ハウス英語教室 マーガレット へインズ ヤマグチ
           http://americanhouse.aikotoba.jp
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