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(47) "pro---" などの "p" の音
この article の前書きのところで、英語と日本語の違いは、 1.英語の発声は横隔膜から、 2.リズムは弱強弱教のリズム、 3.1音節は1回手をたたく間に発音すること、と書いたけれども、(47)は音節と関係がある。つまり "street" は日本語読みにすれば、「ストリート」と5音節になるが、英語では1音節、つまり手を1回たたく間に発音しなければならない。日本語読みが5音節になる理由は、音節に必ず母音がついて有声音になるからだ。その中でも日本人に比較的容易に矯正できる cluster もある。たとえば、 "st--" の "street", "stand", "stay", "taste" など。そのほかに、 "tr---" もやさしい。たとえば、"train", "try", "trend" など。また日本語の「ス」の音も「---です。」という時、英語の「す」のように母音をつけずに発音している人がよくいるから、"sky" なども簡単に発音できる。しかしむつかしいのは、日本語の「プ」の音から母音を抜いたり、「ク」の音から母音と抜くことである。これはかなり練習が要る。すなわち、"problem"の "p" の音は、「プ」から「ウ」をとって無声音で発音しなければならない。同様に"class" も、「ク」から「ウ」をとって発音しなければならない。それでは次の単語を練習してみよう。
problem, promote, provide, print, plan, plane, play, click, climb, class, claim, quick, quiet , queen
*例外的に "please" の "p" の音が日本語の「プ」のように発音されることがある。コミックの中などで、そう発音させたい時には、"puh-leeeeze" と表記している。発音は「プーリーーーーズ」となる。意味は、「や・め・て・よ!そんなバカなことは言わないで。」("Don't say such a stupid thing!"; "Don't make such a silly excuse!"; "Don't expect me to believe that!") という感じである。
(48) "gl---", "bl---", "dr---" などのcluster
英語の "g" や "b" や "d" の音も日本語の濁音「グ」や「ブ」やドゥ」から母音をとったものでなければならない。
次の単語で練習してみよう。
gross, glass, glare, grind, grip, glue, grease, gray, blank, brand, blink, bring, brow, breath, broom, brick, drink, drive, drag, drain, draw, drip, dream
(48) "h" の音
フランス語では "h" の音はサイレントで、発音されない。英語の "h" もフランス語ほど完全にサイレントにはならないけれども、日本語の「ハ」行の音と比べるとずっと弱くなることがある。たとえば、"in his case" は「インニズ ケイス」、 "on her dress" は「オンヌ ドゥレス」となる。このようなフレーズに出会ったら注意してみよう。
おわり: これで一応日本人に出しにくい英語音を見ることができたと思う。音を言語で表現すること自体、無理があるので、意味が伝わらなかった箇所もあるかもしれない。もし質問や異議があれば遠慮なく知らせて欲しい。それから音自体はやはりネイティヴの音に注意を払ってほしい。
市のオープン・カレッジなどで私が「英語発音コース」を開講した時、募集定員割れで細々とセッションをやった経験がある。あまり発音だけというと魅力に欠けるようだ。それでも私には正確で美しい発音を広めたいという思い入れがある。そこでアメリカン・ハウス英語教室でも、私の説明とアメリカ人のデモンストレーションで2ヶ月完了の「発音特訓コース」を設定したが、これも募集人員に満たず、毎月開講延期の状況である。
それはさておき、言語にせよ、発音にせよ、個人個人に個性があるし、地方によっても個性がある。いわゆる "idiolect" と "dialect" と呼ばれるものであるが、それらを知ることは私には大変おもしろいことである。
[アメリカン・ハウス英語教室 顧問 山口 隆一(文責)]
アメリカン・ハウス英語教室 マーガレット ヘインズ ヤマグチ
http://americanhouse.aikotoba.jp